Today one step

関東産まれ、東北育ち、津軽住み転勤妻の暮らし。ASD娘との日々も。

3歳児健診 〜号泣そして逃走〜

2週間前の話になってしまうのですが、3歳児健診での出来事をお話しします。

その前日、偶然ですが発達外来を受診していました。園にも半年通って少しずつ慣れ、家でも取扱説明書的なものができつつあるのでかなり安定していますという報告ができ、3歳児健診でも「意外と大丈夫なんじゃない?」とうっすら希望を持ちながら臨んだんですが。

結果的に娘の特性を遺憾なく発揮し、親子ともども疲れて帰ってきました。

開始時間は12時半から。園でお弁当を早めに食べさせてもらってからお迎えに行ってから会場へ向かいました。検査の内容的には、集団栄養指導→個別の聞き取り→中耳炎の検査→耳鼻科→歯科→身長体重測定→内科→必要に応じて心理士さんと面談→終わりの個別聞き取りという流れ。

最初から会場の照明が苦手なもの(電球が剥き出しになっていて、何個もある)だったらしく『なんか、あかりがいや…』とこぼし、人の多さに『かえりたい』と言い…

集団栄養指導と個別聞き取りは問題なく済みました。

そして中耳炎の検査。器具が耳に入るのが嫌ですごい勢いで泣き叫ぶ。やっぱりか…
で、もういいよと言われてケロッとする流れは普通にあると思うんですが、違うんです…娘はここからがはじまりはじまり。

『いや!おみみのけんさ、しないといけないの!』と泣き…
じゃあやろうか、おいで、と椅子に座ると『いやああ、できない!こわい!』と泣き…

これを何度か繰り返してパニックになった娘、『かえるーー!!』と入口に走って行ってしまった!

(なぜこだわる…もういいんだよう…)と母は遠い目で連れてくるしかできず。


騒ぎに気づいた発達支援員さんに声をかけられ『すみません、自閉傾向があるようで』と言うと、『じゃあ、一緒に行こうか』と言ってくださり、こーちゃんの緊張を少しずつほぐしながら、ついてきてくださることになりました。
耳鼻科も歯科くらいはやらないと進まないのでほとんど無理やりで大泣きさせながらでしたが、身体測定では服を脱がなければならなくて、私一人で無理やりは脱がせられない…と思い。
「いやだ」「そうっか〜」「脱がない」「そうなんだねぇ〜」を繰り返し、母は受容しているよというポーズをとりながら、待って、待って…何とかトレーナーとズボンだけ脱いで測ることができ、その後の内科は落ち着いたのか、普通に受け答えし検査することができました。

でも、健診終わりでは疲れて泣いている子はたくさんいたものの、娘のように最初から検査にこだわったり逃げたりする子はおらず注目も集めてしまったし、娘を上手く誘導してあげられず疲れさせてしまった自分も何だか情けなくなりました。

いや、叱れば逆効果だしさ、何かと新しいことは時間がかかる子だから、待つしかできなくて。

最後、発達支援員さんと面談して、「検査をしなければいけない、でもできなかった」ことが分かっているから賢いんですよ、と励まされたり(笑)

今までの経過が良かったのは、幼稚園と家庭が本人が安心できる場所であったからだと痛感し、場所が変わるとまだまだ特性は薄れていなくて落ち込んだこと、
園を休んで通所までは考えていないこと、
でも、園からは何の指摘もされていなくて逆に心配なこと。などなど、心配ごとは途切れず私の口からこぼれていきました。

その心配に対し、やさしくお話を聞いてくださった支援員さんが「保育所等訪問支援って知っていますか?」とパンフレットを見せてくださいました。それはちょうど前日に発達外来でソーシャルワーカーさんから頂いたもので、まだよく目を通していないものでした。

療育施設の先生が通っている保育園もしくは幼稚園に月何度か出向き、本人への支援もしくは先生へのアドバイスなどを行うということのようです。

あ、さっきわたしのこぼしていた「園で何の指摘もなくて逆に心配」って、ここでフォローしてくれそう…

少し希望の光を感じつつ、くったくたになって健診終了。

3歳6か月、身長98.9cm、体重14.4kg。
よく頑張ったね、娘。
疲れるだろうと予測できても、どうしても連れていかなければならなくてごめんよ。

そして何らかの支援は受けようと、心に決めた帰り道でした。